【乱交小説#05】おちんぽ当てゲームの結末 ~凪と亮、どっちの巨根?~

登場人物


作:amayiin

 それは、小川衣千花の何気ないひとことがきっかけだった。

「前から思ってたんだけど」

 衣千花の視線が左右に揺れる。

「亮君と凪君のおちんちんって、似てるよね?」

 筋肉質の身体を誇示するようにして学習机の前に立っている三枝亮と、くつろいだ様子でベッドの端に腰かけている西松凪。すでにすべての衣服を脱ぎ去っていたふたりは、ふいに話題にあげられた自分と相手の下腹部を交互に見比べた。

 そうかな、と亮が首をかしげると、大きさは同じくらいかもしれないね、と凪が笑う。亮と並んで立っていた東雲拓真が、ふたりともでかいもんなあ、とつぶやいた。

「それだけじゃなくて、毛の生え方とかもさ」
「確かに」

 ラグマットの上にぺたりと座っていた衣千花の指摘に、香取愛がうなずいた。寝転んでいたベッドから起きだしてきた彼女は、両手を衣千花の肩に置き、剥き出しの胸を衣千花の頭に押しつけるような格好で、しげしげと眺める。亀頭もあらわに鎌首をもたげているそれらは、向いている方角まで同じだった。

「目をつぶって触ったら、どっちがどっちだかわからないかもしれませんね」

 久保真利奈がおっとりという。脱いだ服をたたんでいた彼女は、眼鏡をかけ直し、また外し、という動作を繰り返して、微笑んでみせた。そのたびに、たわわな乳房がたゆんたゆんと揺れる。

「私は、眼鏡を外してしまうともう難しいです」
「……本当にわからないかな?」

 愛が首をかしげると、どういうことだ、と拓真が訊ねる。

「例えば、目を閉じてエッチしたら、亮か凪かわからない、なんてことあるのかな? ひとそれぞれの特徴とか、あるんじゃないかな?」

 衣千花は愛の言葉を反芻してみた。彼らの日常の風景である乱交の場において、亮とも凪ともセックスは経験済みだ。セックスでは肌だけでなく心も触れあい、最終的に、すべては気持ちいいに収斂する、ということを衣千花は知っているが、モノの大きさや形が快楽の度合いや訪れ方に差をつけるのも事実ではあった。年齢に比して大きい彼らのペニスを味わったときの、抉られるような快感を思い出す。しかし、それが亮によるか凪によるかを見分けられるか、となると。

「だったら試してみようよ。私、あれ持ってるよ、あたたかくなるアイマスク」

 愛が弾んだ声を上げる。その瞬間、拓真と真利奈がぴくりと身体を震わせたことに衣千花は気づいた。学習机の引き出しに入っていたアイマスクを装着した愛がくるりと振り返ってこちらを向くと、拓真は口を半開きに、真利奈は頬をほんのりと赤く染めている。

 ──ふむ。衣千花は顎に手を当てた。拓真君もまりっぺも、なるほどなるほど。

 目隠しだけでは不十分じゃないかな、という凪の提案により、愛はさらにヘッドフォンを装着することになった。音楽をかけることで耳も塞がれることになり、相手の正体を推測する材料がさらに少なくなる。

 アイマスクがずれた時などを考慮して、体位はバックに決まった。ベッドの上で四つん這いになって待機している愛を横目に、どちらが挿入するかを話しあい、亮に決まる。と、ここで衣千花が挙手をした。

「亮君と凪君が途中で入れ替わる、というのはいかがでしょうかね? ひとそれぞれの特徴があるのなら、あいぽんも気づくかも?」

 ちらりと拓真を横目で見やると、目を丸くしている。

「別にいいけど、途中で交代って、俺はイケねーの?」
「そこはあたしがお相手しましょうぞ。凪君はそれまでこちらへ」

 唇を尖らせる亮に対して、衣千花はおどけたようにぽんぽんと肩をたたいて愛のほうへ促し、凪の手を取った。

***

 亮はスタンバイしている愛の背後に近づくと、丸みを帯びた尻肉をそっと撫でた。開始の合図を送られた少女の身体が反応する。亮の指が秘所まで伸びると、その叢はしっとりと湿っていた。準備万端整っているのを知り、亮の肉棒も角度を急にする。

 先端を割れ目に押し当て、ぬめる入り口の周りをなぞると、愛が切ない声を上げた。首が上を向いて背中が反る。境界を越えて愛の中に侵入すると、その深さと同調するように、嬌声のオクターブが上がった。

「っ……入ってきたぁ……」

 もっとも奥まった場所までたどり着き、そこで円を描くようにして馴染ませる。こわばっていた肉壁がほどけてくるのを待って、ゆっくりと抽送を開始する。

「あっ……うぁ、んああっ」

 スローテンポのピストンで、愛の上半身がのたうつ。視覚と聴覚を奪われているせいなのか、普段よりボルテージの上昇が早いようだった。亮も腰を動かすスピードを速めたいところだったが、ここで射精するわけにはいかない。下の責めを激しくする代わりに、右手を伸ばして乳首をつまんだ。

「あ、あ、おっぱいダメぇ!」

 膣にもの欲しげに締めつけられ、亮は思わず動きを大きくした。自分が気持ちよくなりたい、という感情と、愛を気持ちよくしたい、という感情が猛烈に膨れ上がる。脳の支配を無視して、身体が貪欲に求めてしまいそうになる。

「ヤバイ、止まらなくなる……!」

 亮が叫ぶ。

 そのとき、凪は膝立ちの衣千花の口の中で、彼の怒張を昂らせていた。ツインテールに結った髪をつかむようにして頭を固定し、ゆるゆると出し入れを繰り返す。

「ふっ、んふっ、えふっ」

 衣千花が呼吸を荒らげる。決して乱暴な動きではないが、そもそものサイズが彼女の手に余る立派さなので、どうしても息苦しくはなる。口腔内を満たす濃厚な牡のにおいにむせ返りそうになりながら、淫靡な音を立てて舌で転がす。

「うう、衣千花ちゃん……気持ちいいよ……」

 凪の端正な造作がゆがむ。衣千花は上目遣いに見上げて、やっぱり顔のできがいい、と思った。珠に瑕、という言葉もあるが、むしろ不完全だからこそ尊い、ということもある。情けなくも切ない彩りは凪の美しさを減じるものでは全くなく、むしろ衣千花の情を高め、空いていた左手が知らず知らずのうちに股間に伸びた。

「ありがとう、衣千花ちゃん。そろそろ、亮が限界みたいだから……」

 凪はやさしく衣千花の口から性器を抜いた。腹に触れそうなほどそそり立ち、てらてらと光っている剛直をびくびくさせながら、ベッドへと向かう。

 亮の身体が離れると、愛の口から、おもちゃを取り上げられた子供のような悲しみの声が漏れる。しかし、間を置かずに凪が入ってくると、おもちゃを与えられた子供のような喜びの声が溢れた。

「ごめんね、もうだいぶ気持ちよくなってるから、遠慮しないよ、愛ちゃん……」

 聞こえていない愛にささやきながら、有言実行、凪はすぐにフルスロットルで腰を打ちつけはじめた。

「んうっ、あ、急にはげし、あ、深いところ、ずんずん、されてるっ!」

 ぐっ、と沈み込んだ愛の胸部が、力強い律動にあわせて叩き込まれる快楽の増加を示すかのように、じりじりとのけぞっていく。アイマスクにヘッドフォンという大袈裟な小道具が、だらしなく開かれた口元の淫らさを強調しているようだった。

「あんっ、あんっ、待って、いつもより、イイ、かもぉっ」

 亮はごくりと唾をのむと、ベッドを降り、足早に衣千花に近づいた。

「衣千花、マンコ使わせてくれっ、俺もうっ」
「いいよぉ、あたしも凪君のおちんちんフェラして、ぐしょぐしょになっちゃってるからぁ」

 自身の秘裂をいじっていた衣千花があおむけに横たわる。

 さらにその隣では、すでに拓真と真利奈が身体を密着させていた。
 目と耳を封じられたまま犯されている愛を見て、ふたりはそれぞれ、自分の中にふつふつと湧き上がるものを感じていた。拓真はぶつけたかった。真利奈はぶつけられたかった。

「真利奈っ」

 視線が絡んだ瞬間、拓真は真利奈にとびかかると、その豊かな胸を荒々しくわしづかみにし、顔をうずめた。

「拓真君っ、あっ、気持ちいいですっ、もっと……もっとしてくださいっ」

 倒れ込んだ真利奈は頭上に両手を投げ出し、すべてをさらけ出す体勢で拓真を受け入れる。揉みしだかれ、舐められるたびに電流が走る。

 拓真の指はせわしなく動いた。胸からわき腹を通って、デルタへ下る。中心に位置する門はすでに開かれており、ねばついた水音を立てて歓迎を表した。浅いところを二度、三度とくすぐるだけで、真利奈の身体は左右によじれた。

「ああ、拓真君、欲しいです……」

 眼鏡の奥の真利奈の瞳が潤む。拓真は身体を起こし、硬くなった槍を真利奈の門にあてがうと、ひと息に分け入る。

 うめき声がハーモニーを奏でた。包み込むというには凶暴な、食いつくような気持ちよさが拓真を襲う。しびれるような快感は、実際には届いていない真利奈の深奥までとどろくようだった。

「真利奈、動くぞ……くぅっ」
「はい……んあ、あ、あ、あ!」

 しとどに濡れた柔肉がこすられ熱を帯びる。ばるんばるんと揺れ動く巨乳が脳を刺激する。目くるめく快楽に身体中が沸騰しそうになる。

 拓真は身体を前に倒し、少しでも奥まで征服できるようにと肉槍を押し込んだ。そこを小刻みに責めながら、同時に乳首に舌を這わせる。エクスタシーの逃げ道を塞ぐかのように、悶える真利奈に覆いかぶさる。いやいやをするように、真利奈が頭を振る。

「んぅ、真利奈、気持ちいいっ! 真利奈も気持ちいいかっ?」
「あっ、あっ、私も気持ちいい、です! 私、あ、来ちゃいそうですぅ!」

 唇を噛んだ拓真が気ぜわしげに息をついた。

「俺もイキそう! 真利奈、このまま中出ししたい!」
「来てください、拓真君っ! 私で射精してください!」

 真利奈が腕と脚を絡め、がっちりとホールドに入る。拓真はメロンのような乳房のはざまで顔を真っ赤にし、不自由な状態ながら精いっぱいに腰を振りたくった。

「イク、イク! うぅああ!」

 拓真の劣情がはじけ、真利奈の中を白く染めていく。高い波が寄せては返し、少年と少女の身体が脈動する。大きく肩で息をしながら、ふたりは溶けあうように抱きあっていた。

 そのころ、亮も欲望がせりあがってくるのを感じていた。

「はぁ……衣千花のマンコ、ぬるぬるで、良すぎるっ……」

 体格のいい亮は、膝を立て、自分と衣千花の太ももが触れあうような格好でペニスを出し入れしていた。自分が動くというよりも、衣千花を動かして、がつがつと快楽をむさぼる形になっている。

「衣千花……マンコ、気持ちいいぞっ、衣千花のマンコ、最高だぞっ!」

 一瞬とはいえお預けを食らったような形になっていた亮の興奮は濃縮しており、目を血走らせて、マンコマンコと連呼しながら交わっている姿は、すべての感覚器官が陰部に集中しているかのような迫力すら感じさせる。どちらかといえば小柄な衣千花はなすがままといった風情だったが、間断なく注ぎ込まれる甘美な愉楽を、彼女もしっかりと飲み干していた。

「やっぱり、亮君のチンポ、すっごくおっきい。あっ、あっ、奥、当たってるのぉ!」

 腹部の裏側にあたる部分を小突かれ、衣千花の身体が短く痙攣する。やさしく愛撫をするようなその刺激が、亮を決壊させる一撃となった。

「ぐおっ、出る、出るぞ衣千花、衣千花のマンコの中で出すぞ!」

 引き寄せた衣千花の腰と、突き出した亮の腰が大きな音を立ててぶつかり、ふたりが最も強く結ばれた瞬間に、亮の奔流が溢れ出した。衣千花の中に煮えたぎったマグマが流れ込む。

「んんんっ、出てるぅ、亮君の、びくびくしてるぅ!」

 子宮に感じる熱い悦びに、衣千花は身を任せた。

 そしてまた、凪の絶頂の瞬間も迫っていた。

「ダメ、ダメ、イッてる、私イッてるのぉ!」

 手加減のないピストンを受けて、愛はすでに何度も達していた。硬直と弛緩を繰り返す全身からは力が抜けているが、起きあがった状態で凪に支えられているため、倒れ込むことができない。無防備の胸を触られて声を張り上げ、かと思えばクリトリスをいじられてあえぐ。その間もヴァギナでは絶え間なく凪のペニスが暴れる。

「壊れちゃう! おっきなチンポでぇ、中、かき混ぜられて、気持ちいいの、止まらなくなっちゃうぅ!」

 凪が腰の動きを一段と早める。

「ああダメぇ! またイクぅ!」

 声にならない声がたなびき、愛の背中がぴんとこわばる。ひときわ激しいオルガスムスは、ひときわ激しい膣の収縮をもたらし、凪を搾り取ろうとした。

 うあっ、とうめいて、凪の身体が固まる。

「あっ、出てる、熱いの来てる、せーえき、どくどく出されてるぅ……」

 すべてを放ち切った凪が身体を離すと、愛はゆらりとベッドに崩れ落ちた。

***

 アイマスクが外されると、愛は眼前の衣千花にうつろなまなざしをよこした。

「どうでしたかな、あいぽん?」
「ふえ……? ……気持ちよかった……?」
「いや、そうじゃなくて。亮君か凪君か、わかった?」
「……あ、そういう話だったっけ……。えと、激しかったから、亮、かな?」
「ざんねーん、正解は両方でしたー。最初が亮君で、途中から凪君に変わったの」
「えー……それはわからないよ……」

 ぐったりした愛は弱々しく抗議する。と、そこに手が伸びてきた。

「愛、次は俺な」
「あ、拓真……? ちょっと休憩させて……」
「とりあえず、こっち」

 拓真は脱力している愛の身体を引きずるようにして立たせ、学習机のほうへと促していく。その厳めしい横顔を見た衣千花は、胸の内でこっそりと手をあわせた。あいぽんごめん、もうひと頑張りだよ。
 愛に代わって、真利奈がベッドの上に来た。外されたアイマスクを手に取ると、だれに言うともなくつぶやく。

「次は、私がやってみたいです……」

 そして応えも待たず、眼鏡を取って目を隠し、耳を閉じて、獣の姿勢を取った。

「亮君でも、凪君でもいいので、後ろから入れてください……」

 煽情的に尻を振ると、たっぷりと重みのあるバストもぶるんぶるんと揺れる。ほんのりと百合嗜好のある衣千花にとってすら魅惑的な光景で、ほとんどの男子が抗えるものでないのは明らかだった。

「……凪、俺が真利奈とヤッていいか?」

 床に両手をついて座っていた亮が言った。あぐらを組んだ足の真ん中では、吐精したばかりのペニスが早くも隆々と勃起している。

 どうぞどうぞ、と笑う凪に、衣千花が言葉をかけた。

「ごめんね凪君、余りもの担当になっちゃって」
「とんでもない。衣千花ちゃんとセックスできるなら、いつでも、喜んで余るよ」

 穏やかな口調でそんなことを言う。よくないよそれは、なにが、などとやり取りをしながら、ふたりはベッドを降りた。

***

「んちゅ……凪君、本当に咥えられるのが好きなんだねえ……」
「衣千花ちゃんが上手だから、うっ、してもらいたくなっちゃうんだよ」

 衣千花は凪に求められ、仰向けになった彼のまたぐらに潜り込み、ふたたび彼の逸物をほおばっていた。まどろみを誘うようなリズムで、たっぷりと唾液をまぶし、敏感になった肌をやさしくあやす。

「あ、うぅっ」
「痛い?」
「ううん、気持ちいいよ、あぁ、また勃っちゃうよ……」

 凪の陰茎が大きく硬くなる。衣千花は口全体を使ったストロークから、舌を絡ませての攻撃に変化させた。じゅぷじゅぷ、と卑猥な水音を抑えることなく響かせる。

 鈴口から裏筋まで丁寧になぞっていくうちに、衣千花の脳内にも淡い桃色の靄がかかってきた。思考が散漫になる一方で、下半身の疼きが鋭さを増す。

「はあっ、衣千花ちゃん、もう入れたいよ……衣千花ちゃんも、俺のチンコ欲しくなってる?」
「はふっ……うん、凪君のおっきいのが欲しくなってる、凪君のおっきいのでごちゅごちゅして欲しくなってるぅ!」

 衣千花は凪の手を取り、自身が濡れそぼっているのを確かめさせた。騎乗位でいいかな、と訊く凪に首を縦に振って、肉の柱の上に自らを沈めていく。

「んぐぅ……すご、いぃ、いっぱいになっちゃってるぅ……」
「んっ……衣千花ちゃんが気持ちいいように、動いていいよ」
「ありがと……じゃあ、ん、ひぃっ」

 衣千花は浅い上下の動きに大きな前後の動きをミックスさせて、自身の快感の源泉を掘った。火傷をしそうなほどの悦楽に叫ぶ。

 愛もまた、とめどなく押し寄せる歓喜の声を我慢できずにいた。

「ああんっ、拓真っ、激しいっ、激しいよぉ!」

 愛と拓真は対面立位でまぐわっていた。愛は左の太ももを高く抱えあげられている。拓真に深く貫かれるたびに、背中を預けている学習机ががたがたと鳴る。

「愛っ、愛っ、さっきのセックス、気持ちよかったか? 亮と凪の、でかいチンコで突かれて、イキまくったのかっ?」
「んんっ、うんっ、イッたぁ、いっぱいイッたよ! 奥までがんがんされて、気持ちよくなったよ! 一番深いところで射精されて、頭真っ白になったのぉ!」
「ああ、くそっ……愛、愛っ!」

 拓真が衝突するように重ねてきた唇を、愛も一心に受け止める。舌と舌が結ばれる。呼吸を忘れるほどに、お互いを欲する。

「俺、チンコの大きさでは勝てないけど、でも、愛を気持ちよくさせてあげたいって、だれよりも思ってるから! 愛が気持ちよくなるところ、だれよりも知ってるから!」
「うんっ、わかってるよ拓真ぁ! 私も、拓真のチンコなら絶対に間違えないから! 私にぴったりなの、拓真のチンコだけだからぁ!」

 燃えてしまいそうなほどの感情のぶつけあいの末に、ふたりそろっての昇天の時間が近づいていた。

「ああっ、愛、出るっ! 出るっ!」
「出して! 拓真のせーえき、私の中で思いっきり出してぇ!」

 ふたりの距離がゼロになり、ぎゅっと抱きあった身体は、爆発の余韻に打ち震えた。愛の中に発射された大量の拓真の精は、重力に従って、結合部から零れ落ちる。

「はぁ、はぁ、たく、まぁ……ちゅっ、んっ……んっ!?」

 瞼を閉じてキスを味わっていた愛は、体内に埋もれた熱い塊が動き出すのを感じて、目を見張った。勢いを衰えさせていない拓真の分身が、往復運動をはじめようとしている。

「あっ、拓真、まだこんなにすごいの……?」
「一回で足りるわけない……あ、でも、愛は疲れたか? 苦しかったらやめるけど……」
「ううん、いいよ、拓真が満足するまでして……だけど」

しっとりと汗の光る額を拓真の耳に寄せて、愛はささやいた。

「次は、もうちょっとやさしくしてほしいな」

 一方、真利奈はやさしくされることを望んではいなかった。

「ああっ、すごい、です、おちんちんの形が、はっきりわかってっ、うぅんっ、ごりごり、されてっ」

 五感のうちのふたつが不能になったことで、残る三つ、特に触覚がクリアになっている。真利奈の内部に隙間なく打ち込まれる太い杭の輪郭が、いつにないほどくっきりと意識された。

「深い、です、あんっ、大きなおちんちんがぁ、一番奥まで、来てますぅ、ひぅっ」

 今自分を犯しているのが亮なのか凪なのか、考える余裕はまったくなかった。全身に行き渡る甘い喜悦を一滴たりとも残さずにすすることより大切なものなど何もない。

「もっと、いいですよっ、んっ、もっと、ずこずこ、ああっ、おちんちんで突いてくださいっ」

 耳元でがなり立てるエレキギターの爆音にかき消されて、自分が本当にその言葉を口にしたのか判然としない。しかし、ピストンの勢いが増したことで、真利奈の望みはかなえられた。肉壁が抉られる。真っ暗な視界の中で白い光が明滅する。

「いやあっ、イキます、イキます、イッ……!」

 真利奈の動きが止まり、やがて頭がベッドに落ちた。肺の中の空気を出し切ってしまったのか、時折咳き込みながらも少しずつ呼吸を整えていく。

 と、ふいに脇腹を、下から上へと撫で上げられた。びくりと身体を震わせると、今度は少しおずおずとした調子になりながらも、動作が繰り返される。

「あ……上向き、ですか? 正常位……?」

 確かに、自分は果てたが相手はまだだ。真利奈は転がるようにして体勢を変え、しどけなく股を開く。

「あーっ、ううっ、いいところ、当たりますっ……」

 相手の身体がのしかかってきて、先ほどまでよりいっそう深いところを蹂躙されているのを感じる。同時に、左右の乳首に衝撃が走った。ざらついた感触と、つねられる感触。

「ああ! おっぱいとおまんこ、感じすぎちゃいますぅ! 一緒にされたら、おかしくなっちゃいますぅ!」

 真利奈は両手でアイマスクを抑えた。自分の痴態を恥ずかしがっているようにも、アイマスクがずれないよう必死に抑えているようにも見える。視覚が回復して、その分快楽が減ずるのを防ごうとしているかのように。

「また来ます! 大きいの、来ちゃう……あ、ごめんなさいっ、イキます、イッちゃいますっ!」

 真利奈の身体が一直線に伸びきる。すぼまった膣内で、肉の竿が跳ねまわったのを感じた。白い津波の訪れはまもなくだ、と彼女は悟った。

 愛も、恋人の限界が近いことを知った。

 愛が希望したとおり、拓真は控えめな出し入れに終始していた。勢いではなく正確性で、的確に愛の弱いところを突いて、オルガスムスまで導いてくれていた。

「でも、このペースだと、拓真はイケないよね」

 困ったように笑った彼を見て、愛の胸が高鳴る。さきほど、拓真はだれよりも愛を気持ちよくさせてあげたいと思っている、と言ってくれた。それは自分も同じだ。拓真には、だれよりも自分の中で気持ちよくなってもらいたい。

 ねえ拓真。口づけをした愛は、拓真の首に手を回した。

「我慢させてごめんね。もう大丈夫だから、私のマンコでめいっぱい腰を振って。何回でもイッて。拓真が気持ちよくなってくれた証を、私に溢れさせて」
「愛……俺も、めちゃくちゃイカせてあげるからなっ」


 肌と肌がぶつかる鈍い音が響く。唇をついばみ、指と指を絡め、全身で結びついているような少年と少女は、お互いの名前を呼びながら、性感を高めていく。

 ほどなくして、拓真が自身の思いを愛の中に注ぎ込み、愛もまた拓真の思いを受け取った。熱に浮かされたような、好き、という言葉の洪水とともに。

 そして、衣千花は洪水のように愛液を滴らせながら、凪と交合していた。

 言葉通り、凪はできる限り動こうとせず、衣千花が満悦するのを涼やかな表情で見守っていた。一度目の絶頂を迎えた後、衣千花は体位を変えるか訊ねたが、凪は首を振り、衣千花ちゃんが満足するまでこのままでいよう、と言った。さらに二度目の絶頂を迎えた後、衣千花は自分の欲望の満たし方が浅ましすぎるのではないかと不安になった。まるで凪を道具に自慰行為にふけっているようにも思えたからだった。そして三度目の絶頂を迎えた後、衣千花は四度目の絶頂以外のことは何も考えられなくなっていた。

 衣千花は休むことなくその激しい動きを繰り返していた。ペニスが抜けそうなほどまで高く腰をもちあげ、凪の胸板に置いた手でバランスを整えながら、一気に落とす。身体の中心から、波紋のように快感が広がる。

「あああっ、またイッちゃいそう、凪君のチンポ、ずっと気持ちいいからぁ、止まらないの、ぉ、あ、あ、イク、イクっ、イクぅ!」

 ぐぐっ、とのけぞった衣千花の上半身が力なく前方に倒れ込んでくる。それを受け止めた凪は衣千花の髪をなで、ささやきかける。

「俺もそろそろイキたくなってきたよ……動いてもいいかな、衣千花ちゃん?」

 瞳にぼんやりとした色を湛えた衣千花が人形のようにうなずく。

「そんなに保たないと思うから、くっ、ちょっとだけ頑張ってほしい、うぁっ」
「あぅ、うん……んぉ!?」


 凪は衣千花の身体を両手で抱え上げるようにして浮かせ、その秘部を渾身の力を込めて下から突き上げた。自分だけでは到底届かなかった深いところまで穿たれ、衣千花が絶叫する。

「あああ、待って、無理、これ無理、すぐイク、もうイク、イッ、グぅぅぅ!」
「俺もイクよ、ああ、イクイクイク、っ!」

 凪のペニスから迸った熱く勢いのある精液は、衣千花の膣道を焦がしながら、子宮へと駆けあがっていった。

***

 結局のところ、この日得られた結論は、目と耳を覆ってのセックスは気持ちがいい、というものだった。

「おちんちんやおまんこは、みんな違ってみんないい、ということですかな」

 衣千花はにやにや笑いながら、室内にいる少年少女の裸体を眺めまわした。

「そしてそれが、好きなひとのものだったらもっといい、と。ありがとう、推しカプ」

 寄り添う拓真と愛に向かって拝んでいる衣千花を、ふたりは不思議そうな目で見つめた。

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